私が女王様としての活動を始めてから2年が過ぎた。
SM BAR・SM CLUBでの勤務を経て、現在はUnmoralとBAR-Tied-upに所属をしている。最近ではショーやイベントにも出演させていただいており、様々なマゾちゃん・M男さん・奴隷(以下総称してマゾヒストと呼ぶ)に出会う機会が増えた。それに比例してマゾヒストから「調教されたいのですが」とお声がけいただくことも多くなった。
さて、調教とはなんだろうか?
「調教」とは
国語辞典によると
ちょう きょう[調教]
馬・犬・猛獣などの訓練をすること
くん れん[訓練]
一定のことができるように、からだの動きをなれさせること
三省堂国語辞典 第七版
とある。
そう、調教とは訓練なのである。
鞭の調教であったら、前回よりも1回でも多く耐えられるよう
顔面騎乗の調教であったら、前回よりも1秒でも長く座れるよう
前立腺開発を目的とした調教であったら、前回よりもより感じられるよう
訓練することを私は心がけている。
性的なことを取り扱っているだけで、心持ちは声楽講師の職となんら変わりはないとも思う。(調教をしていた10分後にレッスンをすることも時々あるのだが、何も心持ちは変わらず混乱もしない。手に持っているのが楽譜か鞭かの違いである。)
さて、全てのsessionに於いてこんなに馬鹿真面目にやっているのか、というとその通りではない。
私達には「プレイ」があるのだ。
「プレイ」とは
世の中の変態達(愛を込めて変態、と呼ぶことを許してほしい)の中には「こんな変態なことは誰にもいうことができない」と苦しんでいる者もいるだろう。現に私の友人達には『なんでそんなことで興奮するの!』と驚くような性癖をもつ者も多い。そんな変態を受け入れるのも我々女王様の役目なのではないだろうか。
現に私とプレイをする変態の中にはマゾヒストではない者もいる。
私が屈んでは立ち上がる様を6時間撮影し続けるとんでもない巨尻好きがいたり、アナルから腕を挿入したいが為に股関節の柔軟と食事管理を始め、どんどん健康になっていくクレイジーなやつもいたりする。
「プレイ」は自由なのである。
是非気軽に、但し礼節をわきまえた上で「こういったプレイがしてみたい」と女王様に伝えてみてほしい。断られることもあるかもしれないが「そういったプレイなら、どこそこの誰々さんが得意だよ。」と教えてもらえるかもしれない。
変態は十人十色、それに応える女王様も十人十色なのである。